欲と自意識
就職が決まった友人たちと飲む機会が多い。
年収1300万だの日本一のバイヤーだの未来への希望に満ち溢れている感に当てられている。
そしてこれから彼らはほぼ一年間の最高のモラトリアム突入だ。うらやましすぎる。
対してこちらはここから(おそらく)3年間の未来の見えない研究生活の始まり始まり、というわけで。
薄暗く茫漠とした未来が広がっていて陰鬱とする。
金持ちになりたい。
大金持ちになりたい。
最近ずっとそんなことを考えている。
お金が足りなくて困るような生活をしたくない。よくわかんないけど他の人より多く欲しい。年収1千万欲しい。できるなら2千万とか欲しい。株を当てたい。宝くじを当てたい。社会に認められたい。なんかすっげーこと成し遂げたい。できればクリエイティブな。開発とか企画とか。この俺が、なんでもできるこの俺が小さくまとまって終わるような人生を歩むはずがない。そんなはずがない。
でも、じゃあお金超たくさんあってどうすんだって言う具体的なビジョンが見えないのは、想像力が低いからなのかしら。
それともそういうことを言うだけ言ってみる負け惜しみなのかしら。
そんなめちゃくちゃ広い部屋住まなくていいし、毎日飲まなくてもいいし、そこそこの服着られればいいし、そこそこの物身につけられればいいんだけど。
でもこういうそこそこのハードルがやっぱりどんどん上がっていって底なし沼なのかな。
俺は一体何者になりたいんだ。
女の子と小さな部屋に住めればそれでいいという気持ちは今宵の酔の泡沫なのかしら。